「働き続けたいと感じられる会社」を目指して
2026年11月06日 12:00:00
― 社長就任から1年、山本産業のこれから ―
2025年5月、山本産業株式会社の代表取締役社長に山本純久が就任しました。
山本産業は1947年の創業以来、和歌山で「モノづくり」に携わってきました。間もなく創業80年という節目を迎える今、これまで受け継いできたものを大切にしながら、次の時代に合わせて少しずつ変わっていこうとしています。
社長就任から1年が経ったころ(2026年夏)に。山本産業がこれからも大切にしていくこと、そして100年企業に向けて目指す会社の姿について聞きました。
Q.社長に就任して1年余りが経ちました。どのような1年でしたか?

社長に就任する前から会社のことをしっかりと見てきたつもりでしたが、実際にこの立場になると見える景色が大きく変わりました。
山本産業は創業以来、和歌山で「モノづくり」に携わってきました。働く一人ひとりの力によって仕事が成り立ち、それが会社の力そのものとなります。だからこそ、当社にとって「人」こそ会社を支える大切な存在だと、以前にも増して感じるようになりました。
私の一つの判断が、従業員の仕事や生活、その家族、そしてお客様にもつながっていきます。会社を次の世代へつないでいく責任を感じると同時に、これまで現場を支えてきてくれた従業員の皆さんや、お客様をはじめ多くの方に選んでいただいてきたからこそ、今の山本産業があるのだという感謝も改めて実感した1年でした。
Q.山本産業の中で、これからも変えずに大切にしたいものは何でしょうか?
やはり「人を大切にする」という考え方です。長い歴史の中で山本産業を支えてきたのは、設備や仕組みだけではなく、やはり「人」だと思っています。
山本産業には「人を財として」という経営理念があります。前社長も従業員の皆さんを大切にし、「愛と思いやりに満ちあふれた世界一しあわせな会社」を目指してきました。その根本にある考え方は変わりません。
けれど、「人を大切にする」という言葉は少し抽象的で、人によって受け止め方が違ってくるのではないかと考えています。これまで、従業員の皆さん一人ひとりが補い合うことで生まれた結束力が山本産業の持ち味でした。その良さは残しながら、これから入社する人たちにも分かりやすい基準や仕組みをつくっていく必要があると考えています。
Q.新たに掲げた「働き続けたいと感じられる会社」には、どのような思いがありますか?

社長に就任するにあたり、「これから山本産業をどんな会社にしていきたいのか」と改めて考えました。
そこでたどり着いたのが「従業員の皆さんが働き続けたいと感じられる会社」という言葉です。今も会社の将来に考えを巡らせる時には、この言葉を大切にしています。
この言葉には、安心して働けること、仕事に誇りを持てること、自分の意見を言えること、成長を感じられること。そして、自分の家族や友人など大切な人にも「山本産業はいい会社だと思うよ」「ここで働いてみてもいいんじゃない」と言ってもらえることなどが含まれています。
今、実際に従業員が友人や身内を紹介してくれることもあります。自分の大切な人に、自分の職場を、働く場として誇りを持って紹介できる。そんな状態になれば、自然と「この会社で働き続けたい」と感じてもらえる会社に近づいているのだと思います。
そうして人から人へ山本産業の良さが伝わり、今度は外から「山本産業で働きたい」と思ってもらえる。そんな循環をつくっていきたいですね。
Q.そのために、具体的にどのような会社づくりを進めていますか?
一つは、人事制度や組織の仕組みを整えていくことです。
その一つとして、人事制度や組織の仕組みの見直しを進めています。役職ごとの役割や評価の考え方を分かりやすくし、従業員一人ひとりが「自分に何を期待されているのか」「どのように成長していけばいいのか」が見える会社にしていきたいと考えています。
また、同じ会社で働いていても普段ほとんど接点のない人もいます。今後は、
部署を越えた自主的な交流を支援する仕組みなども検討しています。
Q.従業員を大切にすることは、お客様への責任とどのようにつながっていますか?

私は、この二つは別々のものではないと考えています。
山本産業は、お客様からモノづくりの大切な工程を任せていただくことで成り立っている会社です。
安全に、安定して、良い仕事を続けていくためには、そこで働く人が安心して働き、自分の仕事に誇りを持ち、それぞれの力を十分に発揮できる環境が必要です。従業員の皆さんのためにそうした環境を整えることが、結果として仕事の品質やサービスを高め、お客様からの信頼につながります。
逆に、お客様から信頼され、必要とされる会社であり続けるからこそ、安心して働き続けることができる会社になります。どちらか一方だけが良ければいいのではありません。
従業員、お客様、そして地域社会。それぞれにとって良い会社であることを目指していきたいと思っています。
Q.これから山本産業をどのような会社に変えていきたいですか?

山本産業は約80年続いてきた会社ですから、良いところはたくさんあります。一方で、長く続いてきたからこそ、慣例や文化のように自然に続いてしまっていることもあります。時代や働く人の価値観が変わる中で、会社も変わっていかなければなりません。
特にこれからは、これまで一人ひとりが培ってきた経験やノウハウを、個人の力だけにとどめず、組織全体の力としてつないでいける会社にしたいと思っています。
安全についても、働き方についても、人財育成についても、「会社が決めたからやる」のではなく、一人ひとりが自分たちの会社のこととして考えられる組織を目指します。そのためには、経営側も従業員の声を聞き、対話を続けることが必要だと感じています。
会社を変えるのは社長一人の力ではできません。山本産業の従業員の皆さんと一緒に、より良い会社をつくっていきたいと思います。
Q.最後に、これからの山本産業について聞かせてください。
間もなく創業80年。ここまで続いてこられたのは、お客様や社会から必要とされ、山本産業を選んでいただいてきたからだと思っています。まず、そのことへの感謝を忘れてはいけません。
そして20年後、100年という節目を迎える時にも、働く人からも、社会からも必要とされ、選んでもらえる会社であり続けたいと思っています。
とはいえ、100年企業になることそのものが目的ではありません。
これからも「山本産業があってよかった」「山本産業で働いてよかった」と思っていただける会社であること。その積み重ねの先に100年があるのだと思います。
私一人でできることではありません。これまで山本産業を築いてきてくださった方々への感謝を忘れず、守るものは守り、変えるものは変えていきます。
これから皆さんと一つずつ積み重ね、山本産業の新しい形をつくっていきたいと思います。

